結婚式(後編)

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はじめまして

君の瞳にへのへのもへじです

指輪選び

普段、指輪をする習慣がない

出掛ける時だけつけて帰ってきたらすぐに外す

それも極たまにしかつけない

そんな奴が結婚指輪と婚約指輪を選びに行った

指輪選びに至った経緯は覚えてない

夫のことだから、たぶん後悔させたくないって思いがあったんだろう

「そういうところはちゃんとしないと後々恨み言を一生言われることになる」

そんなことをよく夫は言う

私は婚姻届を一人で出しに行ってきた

記念すべき日は二人でとか、日にちはこだわるとか言う人が世の中には結構いるらしい

でも私は、そんなことには興味がない

夫には一緒に出しに行けなかったことを謝られるが、私は全然気にしていない

結婚記念日さえ忘れちゃう

私にとって誕生日やクリスマスは美味しい肉とワインを味わえる日でしかない

誕生日パーティーだって、全然関係ない月にやったりする

ゆっくり楽しめる日を選んでやるので、気楽だ

話がそれてしまったが、結婚指輪もいくつかお店を回って決める予定だった

ここでも最初に入った所で決めてしまった

指輪はデザインだけで選ぶと後悔する

実際、自分の指にはめてみて指がきれいに見えることが大事なポイントだ

お互い自分の好きな指輪を選んだ時はペアじゃなかった

ペアじゃなくなっちゃうねって言いながら、お互いが選んだ指輪のペアを左右にはめてみた

せーのでどっちが似合うか指さす

夫は私が選んだ指輪を指さす

私は夫が選ばなかった指輪を指さす

似合う指輪で選んだ結果、めでたくペアになった

別にペアじゃなくてもいいかなって思ってたけど、ペアになった

奇跡((´∀`))ケラケラ

婚約指輪はかなり奮発してもらった

そのお店で一番グレードの高いダイヤを選んだ

ごめん!とは思ったけど、そっちの方がテンション上がったんだもん

「妥協はしない方がいい」

って夫も言ってくれた

たまたま特別に式当日、ティアラを貸してくれるって話になった

まあ、こんだけのもん買ったら提案してもいいだろうって気持ちにはなるな

それも、1億円のティアラ

え?そんな高価なティアラ貸してくれんの?

めっちゃすごい!!

当日は厳重に式場への運搬をやってくれるってことだった

すっごいラッキー!!

人生においてこんな高価なティアラを身に着けて結婚式できるなんて、本当にラッキーだ

私は幸せもんだな

夫に感謝だ

日頃、全然指輪しない人間にこんな素晴らしいもん買ってくれるんだから

本当にありがたい

兄の結婚式や、ホテルに食事に行く時などに指輪をつけて行った

私にとっては特別な指輪だし、傷つけたくないので大事にしてる

夫も日頃は指輪をつけない派だ

今日はつけて出掛けようかって時にしかつけてかない

指輪のお返しに、私は夫にフォーマルスーツをプレゼントした

一生着るものだから、なかなか良いものを夫と選びに行った

とてもよく似合ってた

スーツ、ベスト、ネクタイ、ワイシャツ、ネクタイピン、カフス、ベルト、靴

一式全部揃えに行ってきた

夫にはすごい感謝された

喜んでもらえて嬉しい

少し前に夫が

「何でスーツ買ってくれたのかわかんなかった」

なんてことを言うので、婚約指輪のお返しだよって言った

婚約指輪のお返しをする風習?を知らなかったようだ

両家の顔合わせ

夫との付き合いは長い

お互いの両親とは会ったことがあったし、一緒に食事をしたりもした

でも、両親同士を合わせたことはなかった

この顔合わせが初めてだった

私はビシャリ訪問着を着付けてもらった

日頃、化粧もそんなにしなかったが、この時は頑張って化粧をした

着物の時はやはり化粧を派手にせねばならん

当然だけど、顔合わせは個室を予約した

めちゃくちゃ緊張した

着物は苦しいし、姿勢の悪い私が姿勢を正そうと必死になっている

頭の中は凄いことになってた

夫は私がプレゼントしたスーツを着てきてくれた

よく似合ってた

ちょうど、指輪が出来上がってたらしく、顔合わせ前に夫が取りに行ってくれた

顔合わせの時に両親の前で、私の指にはめてくれた

とても嬉しかった

やるべきことは全部やったと思う

あとは1年後の結婚式のみ!!

結婚式前日

いよいよ結婚式前日

私たちはホテルに向かった

私たちの住んでる所からは遠かったので、泊まりになった

何かトラブルがあると困るから前日入りにした

そんなに時間があるわけじゃなかったけど、温泉に行った

夕食は夫の実家で一緒に食べた

明日のお式が楽しみだねって言ってもらえた

早めにホテルに戻って休んだ

ドキドキしながら眠りにつく

結婚式

式は午後からだったので、ホテルのブランチを食べながらゆっくり過ごした

タクシーに乗り込み式場へ向かう

天気が悪かったのは残念だった

雨女がいる中、雨が降らなかったことには感謝だな

化粧や髪のセットをやってもらう

ウエディングドレスに袖をとおす

準備が整ったところで控室に両新が案内される

そこで、いろいろお願いしたりちょっとした打ち合わせを急いでやる

なんか儀式みたいなのをやって私たちはチャペルへ向かう

入場の仕方が打ち合わせと違ったのが混乱した

それでも、両親にやってもらうしかない

私と父は最後にバージンロードを歩く

夫と父が交代する場面で父がとんでもないことをしてくれた

父にドレスを踏まれて動けなかった

頭ではパニックだけど、ここは何としてでも歩かなきゃいかんのだ

顔には微塵もださない

だから、夫にも気づかれなかった

そのまま根性で、何事もなかったかのように歩いて見せた

転ぶこともなく無事やり切った

式が終われば披露宴だ

次の準備に入る

高価なティアラは怖くて式の時だけにした

披露宴ではティアラに代わってお花の飾りで雰囲気を変えた

みんなが席に着く様子とかは見れなかったけど、当日もカメラマンに写真を撮ってもらっていた

だから、後から雰囲気だけでも知ることができた

私は兄の結婚式の時に、席に着いた時に何もなかったことが悲しかった

当然、夫婦でご祝儀をだしてるので、引き出物は一つだ

でも、いつも男の方に置かれる

女は何もない席につく

それがなんか悲しいって思った

だから、私は全員の席に置きたかった

夫婦の場合は男性の席に引き出物

女性の席にはプリザーブドフラワーを用意した

とても喜ばれた

持ち込みを許可してくれた式場にも感謝だ

披露宴が始まってからずっと、わたしは猫背を必死に正した

どこから写真を撮られてもいいように笑顔を絶やさない

今考えるとよくやったなって思うことばかりだ

私のウエディングドレスを見た兄からは

「お前そんなんだったっけ?」

と言われた

兄は私のことをずっとブスだと思ってたんだろう

父にも

「あれ?あんなに細かったの?」

と母にこぼしたらしい

父はよく私をデブ呼ばわりしてた

私はデブでもブスでもない

私への悪口をようやくやめる気になったかい?

私は兄よりも素晴らしい結婚式ができたと自負している

「負けたかも」

そう兄に言わせることができた

それだけで私の胸はすいた

お色直しのドレスに着替えて入場した時の第一声が

「可愛い!!」

だった

自分が選んだドレスにしなくて良かったと思った

夫の衣装ともとても合っていたし、会場の雰囲気にぴったりだった

この時ばかりは自分の意思を通さなくて良かったと思う

いくらみんなにこっちがいいと言われても最終的に決めるのは私だ

私は客観的意見を選んだ

その判断は間違ってなかったとホッとした

とても楽しかった

デザートビュッフェにしたので、みんなに喜んでもらえた

みんなからも良いお式だったと言ってもらえたのが嬉しかった

今振り返っても後悔はない

結婚式に興味がなかった私だったが、夫がやろうって言ってくれたことに感謝している

夫のおかげでとても良い経験ができた

私も最後まで、見られるってことを意識して頑張った1日だった

体は結構きつかった

猫背を正したり笑顔を絶やさない、イヤリングで耳の感覚がなくなるし足は痛い

それでも、あっという間だった

最後まで私はゲストをおもてなしすることができた

私にとって忘れられない思い出となった

たまに写真を見返して思い出す

結婚式をやるつもりはなかったけど、やって良かったと心から思ってる

私は夫にとても感謝している

私に後悔はない

これからも夫と一緒に人生を歩いていきたい

おわりっ

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